1980年7号 オートテクニックより

1980年6月1日富士スピードウェイ:レポート今宮純
80年富士ロングディスタンスシリーズ第1戦、グラチャンよりちょっぴり長い500km耐久(115周)に鈴木恵一が2座席レーシングカーでは初めて優勝を飾った。
一昔前のGCには500kmレースがあったし、今年の第3戦200マイル(320km)より40周長いだけの最も短いLD戦だが、鈴木恵一は真田睦明と交換せず、一人で115周を走り切ってしまった。
終盤から雨も降り出し、あと15周の100周目までドライで力走した恵一はレインへ交換、残る15周を難なくこなしてシェブロンでの初優勝にこぎつけた。スタートで飛び出した寺田陽次朗シェブロンのリードもわずか6周で終わり、寺田はあっさりエンジントラブルでリタイヤ、それからは高原敬武がトップに立ち、恵一、佐藤文康鮒子田寛らを従えて走行、14週目に恵一の左前輪がバースト、ピットで交換している間に1周近く遅れるが、恵一は諦めずに前を追い続けた。トップ高原は55周目にガスチャージ、川口吉正と変わらずもうひと走りと高原はピットアウトしていったが、それから5周したところでエンジントラブルだった、これで佐藤文康が1位に、64周目には戸谷へバトンタッチ。しかしこれで恵一がリーダーに踊りです。
50周目と86周目にピットインした時もガスチャージのみ、そのまま復帰してロスタイムを節約、序盤タイヤ交換に入ったものの、それを補うドライバー交換なしの作戦が功を奏することになった。
佐藤/戸谷のコンビは結局ドライバー交代のロスが響き2位、いい位置につけていた鮒子田は45周目にライヤ交換、ゲックが乗り代わったが66周目、最終コーナーでミッションケースが割れてしまいストップした・・・・中略・・・TS勢もよく頑張った、高橋健二/和田孝夫サニーはヤマト・シビックを振り切って堂々の4位、もちろんクラス優勝を果たし、鈴木政作/白鳥哲次のサバンナRX3・13Bもチェッカーを受ける前に倒れたが5位を手にした。
2位はレノマスペシャル・マーチ 佐藤文康・戸谷千代三 3位はスピードスターM1(BMW)藤田直広・長坂尚樹でした。